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演劇界に生きる男の観劇記録

SPAC-静岡県舞台芸術センターで俳優やってます!

倉敷幼稚園→粒江幼稚園→粒江小学校→倉敷南中学校→総社南高等学校→大阪教育大学

関心あるモノ・コト = 演劇/LEGO/昭和歌謡からJ-POP/字を書くこと/フィギュアスケート鑑賞/温浴施設めぐり/乗り鉄/旅行/睡眠

M&Oplaysプロデュース『鎌塚氏、震えあがる』@世田谷パブリックシアター
【2025/4/8 18:00〜20:15(途中休憩なし)】

三宅弘城さん扮する執事・鎌塚アカシが登場するシリーズものの第7弾。初回は2011年で、前回は2022年。作演出は倉持裕氏。(なお、毎公演、大都市以外の地方公演が組まれているようだが、何故か島根県だけは全シリーズ公演しているもよう)
これまでのシリーズは未見で、「シリーズものである」ということもあまり理解してなかったのだが、出演者の顔ぶれで観劇を即決。天海祐希さん、池谷のぶえさん、藤井隆さん、ともさかりえさんの揃い踏みに加え、朝ドラ『虎に翼』の玉ちゃんを好演していた羽瀬川なぎさんと来れば、これはもう見届けないわけには…w

3つの家の貴族と各執事が繰り広げる「ホラーコメディなホームドラマ」といった趣きで、俳優たちはみな、心から楽しそうにのびのびと演じていて、それぞれの魅力や能力を遺憾無く発揮。「俳優を観たい」「現実から離れて楽しみたい」という要望に十全に対応したような舞台。
盆舞台を活かした演出(盆を3等分し、屋敷の3つの空間をドアで繋ぎ、盆を回したり逆回転させたりして部屋の移動を見せたりも)はコメディとも相性が良い。「貴族と執事」という関係性も、エンタメ性が際立つ設定で良い。
「エンターテイメントとしての演劇」のひとつの見本のような作品と言えるだろう。観終わった観客の満足度も高そう。天海祐希さんの麗しさも満足度が高い。

ただ。

良い意味で「くだらなくて面白い」感じの側面もある作品なのだが、悪い意味で「くだらない(と感じられる)」所も多少あり、コメディの要素が少し多すぎるというか、コメディ以外の部分の書き込みや演出が少し大雑把に感じられもした。
あるいは、もっとコメディに振り切ればいいのに人間ドラマ的なものを見せようとし過ぎていた、ということなのかもしれない。いや、僕自身、実際に何度も声に出して笑ったし、俳優たちはみな本当に魅力的に見えたのだけどさ…

この「妙なチグハグ感」みたいなものの正体は何なのか。

登場人物たちがそれぞれに抱えている問題の帰結のさせ方が、都合良すぎるから?それぞれの抱える問題の種明かしや説明の仕方が雑だから?セリフがどことなく言葉足らずな印象だから?唐突に歌われるユーミンの「守ってあげたい」があまりに唐突すぎるから?
全体の造りとしては「NHKで夕方とかに放送されていた、観覧席の笑い声が入っているようなアメリカのシチュエーションコメディのテイスト」なんだけど、「18年前に一人娘を不慮の事故で亡くした」「悪霊の仕業による怪奇現象の数々」とか、ほかにも、コメディに乗せるにはシリアスすぎたり突飛すぎる設定がいくつかあって、「その塩梅が腑に落ちなかった」ということなんだろう。
(こういう舞台が好きな層が割と多数いることは確かで、単純に「好みの問題」なんだとも思う)

おそらく、もっと気軽に楽しめばそれで済む話なんだろうけど、チケット代金がなかなかそうはさせてくれないわけで、つい真剣に観てしまうよねw(そんな自分もヤダw)
それでも、日常をひととき忘れて夢の世界を味わうには充分な舞台で、俳優たちが真面目にコメディに取り組んでいる姿を観るのも楽しいことは確か。池谷のぶえさんのコメディエンヌぶりは、予想通りではあるんだけど予想以上でもあり本当に必見だし、意外とキーパーソンな大役の羽瀬川なぎさんの活躍ぶりもなかなか。


M&Oplaysプロデュース
『鎌塚氏、震えあがる』
作・演出 倉持裕

鎌塚アカシ 三宅弘城
大御門カグラ 天海祐希
上見ケシキ ともさかりえ
宇佐スミキチ 玉置孝匡
相良アガサ 羽瀬川なぎ
八鬼ユラコ 池谷のぶえ
相良ナオツグ 藤井隆

美術 中根聡子
照明 杉本公亮
音楽 ゲイリー芦屋
音響 高塩顕
衣裳 チヨ
ヘアメイク 大和田一美(APREA)
振付 川崎悦子
演出助手 相田剛志
舞台監督 幸光順平
演出部 越野ありさ、佐藤豪、宮本崇史、濱野貴彦、山松由美子
照明部 山口洸
音響操作 桜井有未
衣裳進行 秋山美由紀
現場ヘアメイク 井草真理子

大道具 C-COM(伊藤清次)
盆機構 クエルボ(渡部貴浩)
電飾 コマデン(福冨健司)
イリュージョン監修 はやふみ
特殊小道具 土屋工房(土屋武史)
小道具 高津装飾美術(西村太志)
小道具製作 オサフネ製作所(長船浩二)、中村友香、木下早紀
特殊効果 酸京クラウド(磯田壮一)
衣営製作 チーシャプロジェクト、佐野明香
帽子製作 SHIRAISHI D STUDIO
かつら製作 APREA
劇中曲編曲 谷口尚久
運搬 加藤運輸、マイド
ヘアメイク協賛 COVERMARK、Ayame Organic、Koh Gen Do
音楽制作協力 三宅治子(トイロミュージック)
振付助手 山崎朱菜

制作 近藤南美、寺地友子
制作助手 花澤理惠
制作デスク・票券管理 大島さつき
宣伝 る・ひまわり
宣伝美術 坂本志保
宣伝イラスト 安齋肇
宣伝写真 渡部孝弘
宣伝衣裳 チヨ
宣伝ヘアメイク 大和田一美(APREA)、林智子(天海祐希)
宣伝動画 原口貴光
HPデザイン 斎藤拓
プロデューサー 大矢亜由美

協力 大人計画、研音、イトーカンパニー、MY Promotion Inc.、ケイファクトリー、ダックスープ、吉本興業

製作 (株)M&Oplays

2025年3月30日〜4月20日 世田谷パブリックシアター
2025年4月24日 島根県民会館 大ホール
2025年4月29日〜5月6日 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
2025年5月10日・5月11日 りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館・劇場
2025年5月15日〜5月18日 東海市芸術劇場大ホール

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